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【相続】遺言執行者の重要性(遺言書の内容を実現するために)

今回は、遺言内容を実行する上で欠かせない「遺言執行者」について解説します!

 

せっかく遺言書を書いても、遺言は執行されなければ意味がありません。

遺言内容どおりに実行してもらうために、まずは、遺言執行者を決めましょう。

 

【遺言執行者とは】

遺言内容を実現するための手続きを行う人を遺言執行者といいます。

原則は遺言書で遺言執行者が指定されるのですが、遺言書での指定がない場合には、家庭裁判所が選任します。

 

遺言に記すと法的効果を発することは、前回の記事「遺言事項と付言事項」でご紹介しましたが、

そのひとつに「遺言執行者の指定・指定の委託」がありましたね。

遺言執行者を遺言で定めると、遺言執行者は遺言の内容を実現する権利・義務が発生しますので、

自分の死後、遺言内容のとおりにやってもらえるだろうか…といった心配が解消できます。

 

また、義務だけでなく「権利」とある通り、民法では遺言内容に反対する相続人がいたとしても、遺言執行者による遺言の執行を妨害することは禁止されています

民法 第七章遺言 第四節遺言の執行
(遺言の執行の妨害行為の禁止)
第千十三条 遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができない。
出典:e-Govポータルより抜粋

 

【遺言執行者の手続きの進め方】

行政書士などの専門家を遺言執行者に指定された場合、通常は次のように手続きを進めます。

  1. 遺言執行者が遺言者の死亡連絡を受ける
  2. 遺言者の財産資料(通帳・権利証など)を預かり保管する
  3. 法定相続人の調査をして、相続関係の説明図を作成
  4. 相続財産の調査をして、相続財産の目録を作成
  5. 相続人や受遺者へ遺言書と相続財産目録の交付、説明、質疑応答を行う
  6. 遺言書の内容にそって、遺産名義変更の実行
  7. 相続人や受遺者に遺言執行が完了した旨を報告

 

被相続人や相続人のご自宅、または、お寺の控室や四十九日の法要などの機会を利用して、

相続人や受遺者が一堂に会する場を設定して説明を行います。

 

一般的な流れとしては、遺言執行者の自己紹介、選任された経緯などから始まり、

作成した相続関係説明図、相続財産目録、遺言書を相続人や受遺者に交付して読み上げます。

 

その後、相続人・受遺者からの質問受付と回答を行います。

さらに、遺言書や相続財産目録の受け取りの証として「受領書」を、

また、遺言内容に従うことの証として「承諾書」を、

それぞれ相続人・受遺者からと取り交わします。

 

遺言者の遺言により指定された遺言執行者は、信頼感をもってスムーズで円満な相続を行うよう努めるのが重要です。

 

遺言執行者は遺言内容実行の権限をもちますが、説明・報告・質疑応答の機会を経ずに勝手に遺産名義変更を実行してしまうと、相続人・受遺者に不信感を抱かせるなどの無用なトラブルを引き起こす可能性があります。

相続人や第三者でも遺言執行者にはなれますが、遺言執行者には中立な立場の第三者で信頼できる相続の専門家などにあらかじめ相談して依頼しておくと良いでしょう。

 

【まとめ】

今回は、遺言執行者について解説してきました。

自分ひとりで完結する自筆証書遺言の場合には、形式的には遺言が認められても、

遺言執行者を指定していないために遺言が内容通りに実行されない可能性がありますので、遺言で必ず遺言執行者を定めるようにしましょう!

 

最後に、法務局での保管制度など新しい制度により自筆証書遺言も利用しやすくなりましたが、

遺言内容を漏れなくしっかりと実現するためには、やはり公正証書遺言で作成した方が良いということは申し添えておきます。

両者の詳しい違いについては、こちらの記事「自筆証書遺言と公正証書遺言」を参考にしてください!

 

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